
2024年度の介護報酬改定は、全体的に「プラス1.59%」の改定率となりました。処遇改善加算の一本化や業務効率化の推進など、現場の運営に直接関わる変更が多くあります。記録・書類業務に関わる主なポイントを整理します。
処遇改善加算の一本化
これまで3種類に分かれていた処遇改善加算(介護職員処遇改善加算・特定処遇改善加算・ベースアップ等支援加算)が、「介護職員等処遇改善加算」として一本化されました。算定要件・計画書の様式が変わっているため、書類の更新が必要です。 なお、新加算の施行は2024年6月1日からとなります(一部4月から先行適用の要件あり)。
記録の電子化推進と紙記録の扱い
今改定でも記録の電子化が推奨されていますが、義務化はされていません。紙による記録も引き続き認められています。重要なのは「記録の質」であり、手書き・電子を問わず必要事項が正確に記載されていることが監査の判断基準となります。 また、科学的介護情報システム(LIFE)へのデータ提出頻度が「6ヶ月に1回」から「3ヶ月に1回」に変更されました。LIFE関連加算を算定している事業所は提出スケジュールの見直しが必要です。さらに、運営規程の概要など重要事項のウェブサイトへの掲載が義務化されます(令和7年度から)。

事業所が早めに対応すべきこと
- 処遇改善加算の計画書・実績報告書の様式を新様式に切り替える(2024年6月から新加算が適用)
- 加算算定に必要な記録(研修実施記録・会議録など)の整備・保管を確認する
- 訪問介護:基本報酬の引き下げに伴い、加算算定で収益を補う戦略を検討する(例:身体介護20〜30分は250単位→244単位に変更)
- 通所介護:個別機能訓練加算(Ⅰ)ロの配置要件が緩和され、提供時間を通じた専従配置が不要になった。算定要件を再確認し、記録書式を見直す
- 全サービス共通:身体的拘束の適正化に関する研修・記録の整備(拘束の態様・時間・心身の状況・緊急やむを得ない理由の記録が義務。虐待防止措置未実施減算も新設)
- LIFE関連加算を算定している事業所:データ提出を3ヶ月に1回のスケジュールへ見直す
訪問介護の基本報酬引き下げについて
訪問介護は今回の改定で基本報酬が引き下げられました。業界団体からは強い反発がありましたが、各種加算の拡充によって収益を補うことができます。処遇改善加算や特定事業所加算の算定要件を確認し、取得できる加算を積極的に活用することが重要です。
一部サービスの施行時期に注意
📎 参考資料・リンク
