
介護現場では、利用者の多くが高齢者や免疫力が低下した方です。スタッフ一人ひとりの感染対策の徹底が、利用者の命を守ることに直結します。難しく考えず、毎日の基本を確認しましょう。
日常の感染対策チェックリスト
- ✅ 出勤前に体温を測定し、38℃以上または平熱より1℃以上高い場合は管理者に報告・出勤しない(高齢者は平熱が低い場合があるため一律の基準だけで判断しない)
- ✅ 手洗いは石けんで30秒以上・ケア前後・食事前後・利用者周辺の物品に触れた後は必ず実施
- ✅ アルコール手指消毒液を利用者宅・施設の各所に設置している
- ✅ 咳・くしゃみの際はマスクまたはティッシュで口鼻を覆う(咳エチケット)
- ✅ 使用済みグローブ・マスクは所定の場所に適切に廃棄している
- ✅ 嘔吐・下痢対応後は塩素系消毒剤(0.1%次亜塩素酸ナトリウム)で環境消毒を行っている(消毒液はスプレー噴霧せず、布やペーパータオルに浸して拭き取る)
- ✅ 感染症疑い時は速やかに管理者へ報告し、記録に残している

事業所として整備しておきたいこと
- 感染症発生時の対応フロー(報告先・連絡手順)を文書化している
- PPE(個人防護具)の在庫を定期的に確認・補充している
- 年2回以上、感染症対策の研修・訓練を実施している(施設系は法令上の義務。通所・訪問系も同水準が望ましい)
- 行政への報告基準を把握している(目安:1週間以内に死亡者・重篤患者が2名以上、または感染者が10名以上もしくは全利用者の半数以上)
ノロウイルス・インフルエンザの時期は特に注意
冬季はノロウイルスやインフルエンザが流行しやすい時期です。嘔吐物の処理には使い捨てエプロン・グローブ・マスクを必ず着用し、乾燥する前に速やかに処理することが重要です(乾燥するとウイルスが舞い上がり、吸い込むことで感染する塵埃感染のリスクが高まります)。処理後は0.1%の次亜塩素酸ナトリウム液を布やペーパータオルに浸して拭き取り消毒します(スプレー噴霧は不可)。処理の手順を書いたマニュアルを現場に掲示しておくと、スタッフ全員が迷わず対応できます。
シエロの研修動画「感染症・食中毒予防①」では、正しい手洗い方法や嘔吐処理の手順を動画でわかりやすく解説しています。新人研修や定期研修にご活用ください。
※本記事の内容は情報提供を目的としており、最新の感染対策指針は厚生労働省の公表資料をご確認ください。
